医療は日進月歩で発展しています。病気によっては新しい治療法が開発され、日本全国には普及はしていないけど、一部の医療機関だけでおこなわれていることもあります。
・ 新しい治療法は実際に効果があるのか?
・ 自分の状態に適応があるか?
は詳しく調べてるだけではわからないこともあります。その場合は、直接主治医に相談することになります。
中には、積極的には最新の治療法を取り入れたがらない医師もいます。万が一、最新の治療法でうまくいかなったら責任問題になってしまうので、最新の治療法は経験がないので不安である。一応、安全性は確立しているようだが、もう少し他の施設で問題ないことがわかってから導入しようなど、理由は様々です。
一般的に新しい治療法が広まるには時間がかかります。まずは論文で発表されます。その後、学会でガイドライン(数年に一度は更新)が作成され、各科目の教科書にも記載されるようになります。
基本的には、最新の治療法は、規模の大きな大学病院や総合病院から導入されます。またその治療法の第一人者の医師がいる病院にも導入されやすいといえるでしょう。
アメリカなどの医療先進国で認可もしくは周知される→厚生労働省が認可して、大学病院や総合病院で治療がおこなわれる→ガイドイランにも掲載されて、全国に周知されるという流れは例外はあるとはいえ、メインとなっております。
医学書は比較的高価なので、購入するのが厳しいようであれば、書店から許される範囲で立ち読みで済ませる方法もあります。本が出版されるには時間がかかりますので、論文発表されたばかりの最新の内容は医学書には掲載されていないでしょう。
専門ごとに学会がありますが、ガイドラインを作成している場合があり、多くの医師はそれ通りではなくても、治療指針としています。万が一治療がうまくいかなかった場合でも、ガイドラインに沿って治療しているということであれば、説明しやすいという側面もあります。大規模な書店であれば販売されていることもありますし、ネット上だけで公開されていることもあります。
公益財団法人 日本医療機能評価機構運営の「医療情報サービス事業Minds(マインズ)」には各学会のガイドラインが掲載されています。
新しい治療法は、ガイドラインや教科書に掲載されるまでに、学会などで論文が発表されることもあります。論文に発表されたことはすべて正しいとはいえませんが、中には最先端の治療法が発表されることもあります。PDFになってしまって少々読みにくいページもあるかもしれませんが、最新の情報が掲載されていることもあります。
学会としても、ガイドラインに治療法の選択肢として掲載するまで検証が必要であり、全国の医師に周知されるまで時間がかかってしまうことはある程度致し方ないといえます。
最新の治療法は、保険診療による治療法、厚生労働省が承認した先進的な治療法、自由診療による治療法の3つに分けられます。保険診療による治療法とは、臨床試験や治験をおこない、効果があることが科学的に証明されている治療法になります。厚生労働省が承認した先進的な治療法とは、保険診療を検討されている治療法になります。自由診療は、それ以外の治療法で、全額自己負担になります。
例えば、インフルエンザについてであれば、様々な検索パターンがあります。
「インフルエンザ」では、インフルエンザの原因、症状、検査、治療法、注意点などの総合的な内容が書かれています。
同じように、
「インフルエンザ+検査」インフルエンザの検査について書かれています。
「インフルエンザ+治療」インフルエンザの治療について書かれています。
「インフルエンザ+内科」内科におけるインフルエンザ治療について書かれています。
「インフルエンザ+新宿」新宿でインフルエンザの検査や治療をおこなっている医療機関について書かれています。
検索キーワードによって、様々な検索意図があります。グーグルは検索意図に沿ったページを表示していますので、どのような検索キーワードを入れるべきか知っておくとよいでしょう。現在、学会、大学病院、総合病院、一部のクリニックなどのホームページが上位表示されやすくなっています。
特殊な治療法について詳しく知りたい場合、特殊な治療法の検索キーワードと、病名のキーワードと、地域名のキーワードを入れると、その治療法をおこなっている病院のホームページが表示されます。
「セメント治療+圧迫骨折+東京都」東京都内で圧迫骨折のセメント療法をおこなっている医療機関
「ロボット手術+前立腺癌+東京都」東京都内で前立腺癌のロボット手術をおこなっている医療機関
などが表示されます。
2語よりも、3語、4語など検索キーワードが多い方がより絞れた内容が表示される傾向にあります。
私の例で言えば、専門外である整形外科については、最初は知識はほとんどありませんでした。祖母が病気で悪化したことにより、腰椎骨折の分野の知識についてかなり詳しく調べました。どういった症例に治療の適応があるのか、どのようなリスクや副作用がありうるのか、など必死に調べました。
祖母は寝たきりでしたので、私の選択した新しい治療法で効果がなかったら、むしろ病状が悪化してしまったら申し訳ないと、決断するまでには心理的な葛藤はかなりありました。
私の祖母はその時点では既に寝たきりで食事も取れずに、このままだと未来がないことが明らかでしたので、決断できたのかもしれません。私みたいな医師や医療関係者でなく素人でも、その分野の情報収集を徹底的にすれば、専門家並みの知識が身につくことは難しくても、自分の勉強した知識で治療方針を選択するレベルになれる可能性はあるでしょう。
浅はかに新しい治療法に飛びつくのは良くないかもしれませんので、適した治療を慎重に判断する必要があります。
医療が発達しているアメリカで認可されている治療法は、将来日本でも認可される可能性があります。アメリカでは広まっている治療法でも、日本では導入に時間がかかるケースもあります。
5.行ってはいけない!?